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コラム

ブラッドリコールを構成するのは【クトゥルフ神話】×【血】×【家族】!ストーリー制作秘話第一弾

さてブラッドリコールの開発がはじまったあたりのお話をしたいと思います。
ちょっと長くなりそうなので①として何個かに分けて話そうと思いました。

企画の始まりはストーリーから

まずはいつものように企画の始めはブラッドリコールのストーリーから書き始めました。

ストーリーを決めるのはいつも簡単です。
3つの単語を出しその単語をテーマに物語を進めていくというのが私のストーリーの書き方です。
ブラッドリコールは、当時私が興味を持っていた、【クトゥルフ神話】、【血】、【家族】の三つのテーマを考えて書き始めるようにしました。

一華の残り火
一華の残り火

【クトゥルフ神話】はチームの好みからですね。
【血】は、この変化の時代、狂乱の時代にはピッタリだろうと判断しました。
なぜなら色々な意味を持たせられるからです。

オオタユウ

出血、自傷、継承、血統などなど、多くの意味を掛け合わせることが出来ます。

【家族】はブラッドリコールの隠れたテーマで私の家、オオタ家の話をどこかで描きたいなぁと思っていたからこのテーマになった部分もあります。
さらにこの100年余りで社会学的にも家族の意味は大きく変わりました。
もう一度、家族とはなんなのか?人間らしさってなんなんだろうか?という問いからクトゥルフ神話という人間主体ではないテーマ性を軸に【人間賛歌】を考える作品にしたいと思い書き始めました。

オオタユウ

結果、主人公であるアナタが敵サイドにいた先代血廻想起者【星宿の白】と家族となり過ごしているのは、とても人間らしいサガ、業だと思い楽しんで書いています。

以上の点から悩むこと1ヶ月くらい…。

イス星人の子孫【時読みの少女】
時読みの少女

イス星人が前回の星辰が揃う刻で神話的狂気に滅ぼされそうになり、その子供たちが精神だけナコト写本と共に時を渡り人類の住む現代に渡った。今回は人類と共に共謀し絶対に抗えぬ星辰が揃う刻に抗う血廻想起者を創り上げた】というストーリープロットのラフが完成したという感じですね。

主人公はプレイヤー自身

さて、本作ブラッドリコールは主人公である「あなた」が、どうやって誕生したかを追体験する逆方向に進むストーリーが展開されます。
その際に私はおおよそ100年分を用意すれいいかなと思いその骨となるプロットはしっかりと太く用意しました。

あなたと廃滅の緋

一方で「あなた」の物語は大筋は決めているのですがあまり書き込まないようにしています、なぜなら制作チームと共に「あなた」の物語も変化していってほしいと思っているからです。
「あなた」の生活が現代にも通じるその時代のコモンセンスに溢れたものであるよう気にして書いているというのもありますね。

さてさて、となると作者としては歴代の血廻想起者にばかりスポットが当たってしまい、最後の血廻想起である「あなた」の書き込みがちょっと少ないかなと思っている部分もあります。

オオタユウ

ナラティブな部分でもあるので、キャラクター性が空白であるのも私は好きなのですが、あまり空白すぎるのもいただけませんね。

どこかでなにかあなたにスポットを当てた物語を描きたいなぁと思う日々です。
「あなた」とは現代的なナイーブさを持ち、不器用であり、それでいて優しくまた苛烈な何かに突き動かされて生きるどこにでもいる若者でもあります。

「あなた」の苦悩や葛藤にもフォーカスを当てた主人公の話も温めているのでまた機会があれば是非是非~。

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